裏口にモンブラン

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season21第一話「ペルソナ・ノン・グラータ」感想

いよいよ相棒season21放送開始!

待ちに待った第一話。新seasonの第一話というと、これまでは新しい相棒がどんなキャラクターなのか、がっかりしてしまわないかとドキドキ不安なのですが、今回はあの亀山薫ですから。期待しかない。

新しい相棒になるたびにそういう気持ちになるのは結局、神戸くんもカイトくんも(もちろん冠城くんも)卒業する頃にはすっかり気に入っていたからで。やっぱり亀ちゃんが一番だね!という気持ちはなくただただ、まさかseason7で卒業したその続きを見られる日が来るなんてという喜びで目頭が熱くなります。

 

さて、そんな亀山新season第一話冒頭。私の大好きな捜査一課の爽やかな朝からスタートです。まさかの捜一スタート。そして開始1分で姿を現す亀。はやい。

インタビューにニコニコ答える亀。軽い。なんか全然もったいぶらないじゃん、登場シーン。昨日からそこにいたよみたいな馴染みっぷりじゃん。ていうか14年経っても全然変わんないなぁ!寺脇さんが演じる亀ちゃん。

招待状を受け取って「謎ですねぇ」と言う右京さんの次に「なんで」と言う伊丹さん。「わかってたまるかよ!」って言う芹沢の次に「わかった!」と言うこてまりさん。こういうコミカルな演出、以前の亀ちゃんシーズンには無かったから今の相棒だな~って感じ。

とういか「おはよう」って言った後三人揃ってPC覗き込んでる伊丹班、今日も仲良いよねって課内で認識されていそう。

片山雛子女史の口から語られる瀬戸内米蔵の事件と飛行機に乗り込む美和子さん。そしてパーティー会場で「右京さん!」「亀山薫です」「知ってます」のやりとり。

予告CMの内容がOP前に全て回収されたぞおい。はやいな。とてもスピーディー。

「右京さん!」「亀山薫です」「知ってます」のシーンなんて30分くらいは待たされると思ってドキドキしてた私の気持ちは?再会シーンはもっとドラマティックに盛り上げるかと思いきやアッサリ終わらせましたね。でもその分事件に集中できた。

スタートが捜一だったのも同様の理由じゃないかと思ってて、亀山薫復活となると、どうやって再会するのか、どういう反応をするのかとかで気もそぞろで視聴者がドラマに集中できなくなるから、制作側もそれは避けたかったんじゃないかと。私は冒頭で伊丹さんの反応が見られたのでとても晴れやかな気持ちで視聴できました。

しかし亀山時代からのファンとしてはOPまでのあの流れは本当にサービスありがとうございます!サービスですよね!嬉しいです!

 

OPが明けて、無事再会を果たした右京さんと亀ちゃん。それにしても招待状を匿名で送ったり、柱に隠れて右京さんを呼んでみたり。亀ちゃん、君は亀ちゃんだ。率先して右京さんにちょっかいを出すの、冠城くんもやりそうだよね。神戸君とかカイト君はやらないんだよなぁ。右京さんのミスにくすっとすることはあるんだけど。

ちなみに右京さんが差出人不明の招待状で釣られたのって事件が起きるかもとかじゃなくて、気になると睡眠に影響が出るからなんだよね。健康上の理由だから、そこはなかなかSだな亀ちゃんと思った。

サルウィンでのこれまでを右京さんに報告する亀ちゃん。学校がどんどん大きくなって、校長先生になってえ?校長!?すごいな!って感じだけど、サルウィンでの亀ちゃんの行動の根っこには常に兼高さんがいたんだよなって考えるとね。常にやりきれない思いが共にあったのかな。でもそういう気持ちを糧になにくそと自分を奮い立たせることができる亀ちゃんだからここまで頑張ってこられたのかなとか考えてしまう。冒頭のサルウィンの動画は腐った政府を斃したというセンセーショナルなニュースとして日本に渡ってきたけれど、その日を迎えるまでに亀ちゃん達現地の人たちがやってきたことは日々地道なことの積み重ねでここまできたんだよなぁ。

右京さんが「君の理想が叶ったんですね」って認めてくれたのが一番嬉しくて好きなシーンだなぁ。冠城君卒業するか?の話題が出る度に、次の相棒がいるなら時期的に最後の相棒になるから、だとしたら新しい人じゃなくて亀ちゃん復活もあり得るのでは?と淡い期待はしていたけれど。でも亀ちゃんが帰ってくる時はサルウィンでやるべきことをやった後だから。子供達に正義を教えることのゴールってなんだろう?そんな日は来るのか?だとしたら亀ちゃん復活はないかなどとぐるぐる考えていたわけで。右京さんの口から「叶った」って聞けてうぉおおお~!って泣きそうになった。

亀ちゃんも亀ちゃんで、「里帰りの機会をもらえた」なんて謙虚な謙虚な校長だよ!お前はぁ!

そんなうふふなムードに水を差すように事件が発生。ここで右京さんが「これも演出ですか?」とベラベラと話すのが最近の右京さんだな~って感じで。以前の亀山シーズンの右京さんは必要最低限のことしか言わなかった印象(最低限のことしか言わないから亀ちゃんが理解できず結局押し問答で話が長くなることもあったけど)

ここで二手に分かれる相棒二人。右京さんは土師太と社美彌子というニューカードでサクサクと情報を集め、一方の亀ちゃんは片山女史と槍鞍先生に絡まれたり貧血女子を介抱したりしている間にアイシャが襲われるという相変わらずの巻き込まれ体質を発揮。亀ちゃんやっぱり君は亀ちゃんだね。

亀ちゃんシーズンて、亀ちゃんが朗らかなキャラクターの割に結構ヒリヒリした空気になりやすいんだよね。特命の二人が全くタイプが違う二人だからしょっちゅうぶつかっちゃう。んで、亀ちゃんって右京さんに言い負かされないんだよね。亀ちゃんも右京さんの理屈は正しいと認めるんだよね、毎回。

でもね。

と亀ちゃんが反論することって、理屈だけでは回らない世の中をいつも右京さんに突きつけるんだよね。

神戸君以降の相棒も右京さんとぶつかることはあるけど、どうしても常識や理屈が先立ってしまうんだよね。亀ちゃんのような昭和の熱い刑事、みたいなのってものすごく胆力がいるんだなぁと実感。冠城くんと亀ちゃんはタイプが似てるけど、こうやって見ると冠城君は案外聞き分け良かったのね。

旅客機爆破がブラフだとどれだけ理詰めで諭されても亀ちゃんはうんとは言えないんだよね。それは亀ちゃんが捜査側ではなく当事者だからで、そして自分と同じ当事者という血の通った人間が百何人もいるということで、そのことを右京さんはどうしても数でしか把握できないんだよね。どうしてもね。対岸の火事だから。

こういう端々で日本とサルウィンの対比をしている感じがあるな、今回の脚本。

 

そして

 

元、特命係の亀山~~

 

で、出~~~!伊丹憲一~~!!の総回診~~~!

ここで注目なのは芹沢役山中さんと益子さん役田中さんの演技。芹沢の込み上げてくる笑顔がなんとも。ニコニコしてるー!(^ ^)

益子さんも亀ちゃんの同期だから彼なりに懐かしさや嬉しさがあるのかな~って思うとね(^ ^)

懐かしさではっちゃけてる伊丹さんだけど、教え子が死に、その教え子の死で美和子さんが助かったという激重空気の亀ちゃんに一蹴されてしまう。ドンマイ来週な?

それにしても亀ちゃんに突っかかる先輩を眺めてずっとニコニコしている芹沢。嬉しいのはわかるが事件現場だぞ。人死んでるから。

今回捜一のシーンからスタートしたのって、三浦さんが抜けて、麗音ちゃんが参入して、好きな上司ランキングの上位に食い込んだ伊丹憲一を亀山時代の彼に引き戻す儀式だったんじゃないかな~とも思ってます。もう本当に最高だわ今回の構成。

捜一に「事件性バリバリだ」って言う亀ちゃん。本当に馴染んでるよね~~。違和感無いわ~~。

 

そして捜査一課に背を向けて、二人連れ立って去っていく右京さんと亀ちゃん~~!ああーー相棒だわ~~!

 

 

今回は事件自体が面白くて好きな回かも。パーティという舞台の水面下で限られた人間達が心理的に揺さぶられているというのが、クローズドサークルの探偵物に近い感じで。

第一話の被害者のアイシャが自殺と確定していて、まだまだ事件のほとんどが謎に包まれたままなんですよね。次回が楽しみ。オラわくわくすっぞ。